教科書

大先輩であり、業界の大重鎮でもあるNSZK氏より電話がある。用件は、今度ブックレット式で教科書シリーズを出すことになった、その中の一冊を書いてくれないか、枚数は120枚から150枚だからのってくれば簡単に書けるだろう、というもの。それで、お題はと尋ねると「構築主義以降の理論的課題」。

なんかどこかで聞いたようなタイトルだなと思っていると、やはり1月末に私の行った某研究会(研究会と言っても60人以上の人間がいたから下手な学会のシンポジウム並みなのだが)でのプレゼンの話と関係していた。この研究会ではコメンテーターをしたのだが、どうやらその場にこの教科書シリーズ関係者であるIKOK氏が来ていて、氏がNSZK氏を交えた打ち合わせで私の名前、コメントの内容を出したらしい。私のコメントはコメントとは言ってもA4で18枚、おそろしく手間がかかったものだったのだが、コメンテーターみたいな雑務もまじめにやっておけということか。

NSZK氏が理論系部門の企画を他の何人かと考えているとのことだが、話をしていると、氏の企画の方向性は私が話した内容の方向性とぴったり一致していることがわかった。「そういう方向性なら書きます」と言ったのだが、条件を一つ出された。高校生向けに書くこと。大学生ならまだしも高校生ときた。これは厳しい。わかりやすく書くのは自信があるが、最新の理論的課題を高校生にわかるように書けるかとなるとさすがに自信がない。講義ノートをさらにわかりやすく書く感覚でやればいいのだろうが…。まあ、いずれにせよ、大学で教えてることをそろそろコンパクトにまとめたいとちょうど思っていたところなので、ちょうどいい。