2012-11-01から1ヶ月間の記事一覧

リンチ『エスノメソドロジーと科学実践の社会学』コメント3

1 シュッツ、あるいはプロトEMについて(続々) 3;認知主義 では、シュッツはいかに間違えたのか?(いかにその教えは覆されたのか?)リンチが見るところ、それは、彼がカウフマンに由来する認知主義的な(表象主義的な、解釈主義的な)科学観を持っていたから。…

リンチ『エスノメソドロジーと科学実践の社会学』コメント2

1 シュッツ、あるいはプロトEMについて(続) 2;シュッツとプロトEM本書中盤の構成は;4章でプロトEM論(=シュッツ論)を、デリダのディコンストラクションの発想をベースに展開。で、ディコンストラクション以後どうするか?という問題に、5章でウィトゲンシュタ…

リンチ『エスノメソドロジーと科学実践の社会学』コメント1

(以下、札幌で言ったことの大雑把なまとめ。)1 シュッツ、あるいはプロトEMについて 1;基本的確認 リンチは非懐疑主義的ウィトゲンシュタインとの連携で有名だが、この本の中で改めて気になったのはポスト構造主義、特にデリダに対するそのシンパシーの表明…

死亡宣告

(色々事情が重なってお休みしてましたが、どうにか復活しました。)『エスノメソドロジーと科学実践の社会学』出版おめでとうございます。ですが、出版数日にして、大御所から死亡宣告が出てしまいましたね。お悔やみ申し上げます。 *それにしても、私をデ…