6月18日 日本vsクロアチア

0−0。(宿泊先の嵯峨沢館で見た。)

見ていて気づいたのは、実は、日本とクロアチアはそっくりだということ。両国ともFWの決定力がない。FWの決定力がないチームはカウンターでいくしかない。相手が守備を固めると突破できないから、守備が固められる前に中盤のパスワークからこれを突破するしかない。(日本がこれまで格下のチームとの試合に苦戦してきたのは守備を固められるとそれを突破する前線の力がないからだし、強豪国と対すると意外といいゲームをしてきたのもこのせいだ。)それゆえ、このゲームは必然的にカウンターの打ち合いになり、かつシュートミスの乱発となった。おそらく、両国ともすぐれたFWさえいればベスト8以上も夢ではないチームだと思う(今年のクロアチアが98年のクロアチアと違うのは、シュケルがいないという点に尽きている)。

前半クロアチアは中盤でぜんぜんプレスに来ない。解説のセルジオ越後はこれを「体力消耗を控えて後半勝負にかけているのだ」と言っていたが違うと思う。日本に攻めさせてカウンターをねらっていたのだと思う。実際、このゲームにおいてはボールの支配率はまったく優勢の指標とならなかった。中田(これほど献身的に守備をする中田を初めて見た気がした)は試合後のインタビューで「日本は後半ボールを持たされていた」と言っていたが、これはこのゲームの核心に関わる発言だったのだと思う。

日本の攻撃では柳沢のシュートミスがさかんに叩かれている。確かに、あれで決められないならどこで決めるんだという気にもなるが、これはミス(結果)だからまだいい。もっと問題だと思ったのは終了間際、アレックスが左からGKと最終ラインの間にシュート性のクロスを通した際に、詰めていたFWの二人(玉田と大黒)が何もしようとせずただこれを見送ったことだ。なぜ何もしようとしない?ゴールラインに限りなく近い位置にいるアレックスがゴールをねらうはずもなく、必ずクロスが来ることは読めるだろうに。これはミス(結果)の問題ではなく意志の問題だ。意志がないところに結果が出るもんか!