Paraguay vs Japan (Round of 16)

Paraguay

0:0 a.e.t. 5:3 PSO

Japan

Match 55 - Round of 16 - 29 June

出先で見た。CSが見られないので、今WCのゲームを初めて民放地上波で見たが、解説者とアナウンサーがトンチンカンなことを延々とまくし立てるので閉口した。アナウンサーはゲームの間延々と空虚な気合いを入れ続け、解説者(金田)は前半繰り返し「ボールをポゼッションしろ」と言い続けている。日本がとりわけ前半ディフェンスに力を入れているのは見え見えで、手数をかけずにゴールに迫ろうとしているのも見え見えだった。今の日本がボールを大事に大事にポゼッションしてどうする? それで点が取れるのか? 勝てるのか? それをさんざんやってだめだから日本は今のこういうチームになったんだろうに。頭が悪過ぎる。いつまで過去の夢にとりつかれているんだ? こんなバカな人間がマスコミでバカを垂れ流しいているということこそ、日本サッカー界の大問題として反省されねばならない。金を出してもフットボールは CSで見るべきだ。

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何度も言うように、今WCでの日本は対イングランド戦で決まっている。日本の長所も欠点も基本的には対イングランド戦の時に出尽くしており、その後何も変わってはいない。守備及び守備から攻撃への連携が向上したことは分かるが劇的とは言いがたいし、最終盤でも守備が安定するようになったのは70分に松井、大久保を代えて(半)守備固め要員を投入することにしたせいだし、攻撃はカウンターと言えば聞こえはいいが相変わらず出たとこ勝負(http://d.hatena.ne.jp/Zephyrus/20100531http://d.hatena.ne.jp/Zephyrus/20100624)

このゲームはだから、まさに「この布陣で勝てるかどうかは疑問だが、ゲームにはなる」ゲームだった。結局のところ、資源を大量に投入して守備は何とかなったが、攻撃の方法論は最後の最後まで分からなかったというのが、日本のWC総括だろう。なぜ、まだ限界に達しているとは思えない、しかも前進の重要なエンジンだった松井に代えて岡崎を投入したのか? なぜ阿部に代えて憲剛なのか? なぜ本田の1トップに拘ったのか? なぜ森本を出さないのか? 交代が謎だらけなのは、対オランダ戦とまったく同じ。攻撃のオプションはまったく試行錯誤状態のままだった。

日本の戦術はフットボール後進国の弱小チームにとってはどうしようもないことかもしれない。あらゆるスポーツにおける戦術が弱い者が強い者に勝つためのものであるとすれば、日本は戦術的に非常に優秀だったとも言える。イタリアのリッピなどは日本を褒め称えるのではないか? だが、なぜもっと早くこういうチーム作りを出来なかったのか? は問題として残る。単に中村俊が不調になったからとかいう問題ではない。この数年日本は停滞し続けていたのだから(http://d.hatena.ne.jp/Zephyrus/20080627)。ポゼッションしろと延々と言っているサッカー解説者の金田ではないが、何か変な幻想が日本サッカー界(そして、実はサッカーなんかどうでもいいメディア)にははびこっているんだろう。岡田は日本人的倫理観からこの幻想に反することが長らく出来なかったのかもしれない(その点では同情する)。

「群盲、象を撫でる」。日本のプレイヤーは国内にいたら群盲の中にいるようなものだということだ。海外から監督を招聘し、長谷部、本田、松井、森本、さらに恐らくこのWC後海外に出るだろう長友、内田にがんばってもらうしか、群盲を払い日本のサッカーを変える方法はないのだろう。