80年代のバイクたち

昔80年代乗っていたバイクが旧車ブームでとんでもない値段になっている。


ヤマハXJ400D。中古車平均価格;90万円!! 
最初に乗った400。4スト400の4気筒最初期の1台。当時カワサキのZ400FXと人気を二分していた。でも、750コンプレックスででかくて重くてとろかった。原チャリから乗り換えた最初、何しろ取り回しに苦労した。乗り始めた頃、雨で濡れ始めた青山通りのど真ん中を渋谷方向に直進していてブレーキングしたらいきなり前輪が滑ってこけた。
中古で買って1年ほど乗って車検を取ろうとしたら、エンジン番号が車検記載番号と異なる「ニコイチ」(2台から1台を作ったもの)で、車検を通らないことが判明。井の頭通り吉祥寺近くにあった(今はない)販売店にクレームを言ったら、車検代で極上中古CBX400Fと交換すると言われ、「もし事故を起こしていたら保険もおりない。どうするつもりだったのか」と車検代分も値切ろうとしたが、押し切られた。その時は腹が立ったが、結果的にこれはとてもよかった。



ホンダCBX400F。中古車平均価格;200万円!!!! http://moto.webike.net/HONDA/CBX400F/summary/
XJ400から乗り換えて、車体がコンパクトで何しろエンジンがとんでもなく軽く回るのに驚いた。当時別次元の完成度だった。ノーマルのX字にクロスするエキパイもかっこよかったが、モリワキの4-1ショート管(写真)をつけると本当にほれぼれするかっこよさだった(が、フケは断然ノーマルの方がよかった)。
とにかく毎日走り回った。機械が自分の体の一部となる感覚を知った。
いろいろなところに行き、いろいろな思い出がある。ほぼ関東圏は行き尽くし、東北巡りもした。
派手にコケたことが2度。
新宿通り四谷見附の交差点、新宿方向から赤坂方向にフルバンクして右折しようとして、交差点中央の砂に乗ってリアからスリップダウンした。倒れたバイクが自分を置き去りにして交差点中心から交差点角にある交番方向にガガガガガーーッという音をたてながら一直線に滑っていった情景を今でもよく覚えている。
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奥多摩有料道路、中速の複合(奥でRがきつくなる)右カーブで前の見知らぬバイクをアウトから強引に抜こうとしてふくらんでガードレールに斜め左横からぶつかり(ガードレールの外側は谷だった)、バイクごと前に1回転、フロントフォークが曲がり走行不能となった。バスと電車で家に帰った。
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自分でもよく死ななかったと思う。バイト先の虎ノ門で忘れ物に気付いて、昼休みに当時住んでいた(練馬のはずれの)武蔵関の家まで首都高を使ってxx分ちょっとで往復したことがある。今まで人生で交通違反罰金総額25万ほどだが、そのほとんどはこのころのもの。このころ限定解除しようと思ったのだが、免許の裏が免停記録で真っ黒で「これじゃ絶対受からない。まず免許をきれいにしよう」とバイク屋のオヤジに言われた。結局免許はきれいにならず、限定解除もできなかった。




ホンダCBR400RR。中古車平均価格;50万。性能的には上記2台より上なのだが、旧車ファンにはレーサーレプリカの外観が災いして今はぜんぜん人気がないらしい。
青梅街道にあった(今でもある)販売店に2スト250を買いに行ったら、これがたまたまあった。エンジンをかけたら直4の音があまりにも気持ちよく思わず買ってしまった。
初期型のJ型には馬力規制もなく(59HP)リミッターもついておらず、だからとりあえずスピードは出た。あまり最高速チャレンジに興味がないのでどこまで出るかさほど真剣に試したことはないが、大台は軽く出た。北海道にツーリングに行った際、朝7時前に家を出てラッシュの首都高を抜け(当時外環はない)、常磐道東北道を何回か休憩を取りながら北上したが、昼過ぎにはあっけなく700キロを走りきり青函連絡船の乗り場に着いていた。
高速、峠を走るにはとてもよかったが、街乗りするには前傾がきつすぎた。吉祥寺方向に向かう片側2車線の井の頭通り、渋滞する右車線を横目にがらがらの左車線を走っていたら、渋滞する車の間から子供が飛び出してきてフルブレーキをかけたら後輪が浮き、危うく前方に1回転しそうになった。前輪一輪状態で数メートル進み、1回転は腰をひねって回避したがそのまま横倒しに倒れてクランクケースが割れオイル流出、走行不能になった。レプリカは街乗りに不向きだと思った。
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ヤマハR1-Z。中古車平均価格;40万。
改造車のように見えるがこれで(ほぼ)ノーマル仕様。写真ではミラーがついていないが、このバイクの場合、左ミラーは外し、右ミラーをショートステイに変更するのが当時のお約束だった。
初の2スト250。ずっと4スト400に乗ってきたので、エンブレが効かないという2スト250のエンジン特性に戸惑った。このころは忙しくてバイクに乗るのは月に1、2回という状態だったこともあって、結局最後まで馴れなかった。
バイクはたまに乗るには危険すぎる。12月初旬、内堀通りから新宿通りに入る半蔵門交差点、2車線ある右折車線の左をなんてことはないスピードで曲がっているとき斜め前右車線にいた車に幅寄せされ、思わずブレーキングしたところ前輪がスリップダウンして転倒した。痛みで立てなかった。飛び出してきた目の前の麹町警察署の警官の手配でやってきた救急車で飯田橋の警察病院に搬送される。右膝蓋骨骨折(3つに割れた)の診断。結局、手術+リハビリで3週間入院した。医者から「今度はもっと簡単に割れる。しかも今度は粉々に割れる。人工関節で一生松葉杖」と言われ、あれだけ爆走していたCBX、CBR時代には大した怪我もしなかったのに、あの低速でこの様かと悲しくなった。以後バイクには乗っていない。右膝は今でも痛い。
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なお、半蔵門交差点は内堀通りから新宿通りに入る右折車線は今では1車線になっている。
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