予算消化

年度末のこの時期はどこの世界でも年間予算の消化時期。大学の教員もご多分に漏れず予算消化に余念がない。大きな本屋に行くと、大学教員とおぼしき人種が大量の本を買い込んでいるのによく遭遇する。年度末の道路工事を見る思いがする。大学教員の中に、官僚のまず予算ありきの行動形態を非難できる人間は、‘私を含め’いるまいと思う。

この行動形態の悪弊は、この行動の延長に業績が位置づけられるようになること。何しろ大量の本をかじりかけでもいいから読んで粗雑な図式の中でつなぎ合わせる(場合によっては、何か適当な政策提言をする)という大学教員お得意の業績産出法は、大学教員に与えられた本には金をかけられるという役得と無縁ではない。