7月5日 ポルトガルvsフランス

0−1。

ポルトガルはFWパウレタの出来の悪さが致命的だった。4試合ほどポルトガルの試合は見たが、どの試合でもパウレタはほぼ死んでいた。裏をねらうわけでなく、ポストプレーをするわけでなく(オランダ戦ではマニシェの得点をお膳立てしたが)、スペースを特別作るわけでないFWがチームにいていいのか?サブにFWはいないのか?いないんだろうなあ。このゲームでもさすがに後半パウレタは交代させられたが、ロナウドがFWになってたもんなあ。ロナウドが中盤からいなくなり、しかも高齢のフィーゴの運動量が後半落ちて、しかもミゲルは負傷退場して、ポルトガルは後半中盤の構成力が大幅低下。後半守りに入っていたフランスはますます守りやすくなったのではないか。(中盤を構成できないポルトガル専守防衛のフランスというのがトルシエのコメントにつながったような気も…。)優秀なFWがもう一人でもいればと、ポルトガルファンは悔しく思ったことだろう。

②フランスは結果的に非常にイタリアに似たチームになったように思う。前半フランスは高い位置からプレスをかけなるべく手数をかけずにシュートまで持って行くことを徹底していたが、得点した後の後半はうってかわって(リベリーもベンチに下げて)自陣内に引きこもる。攻撃はカウンターをせいぜい3枚でねらい、フランスのコーナーキックでもDF+2枚は自陣内。‘高齢者が多い(ジダンは後半動けない)+それほど攻撃力はないが守備は安定している’というチーム事情は、結果的にイタリアと同じ‘可能な限り早く先取点を取ってあとは徹底して守備的に’という戦術を選択させたということか。

③となると、決勝戦は似たチームの戦いということになる。しかし、やはりこの戦術に関してはイタリアに一日の長があるように思われる。確かに、守備に関しては甲乙つけがたい。イタリアはこのWC全試合でオウンゴールの1失点のみ、フランスも決勝トーナメント以降は確か1失点だけのはず。(イタリアの守備はウクライナ戦、ドイツ戦で確かに危ない場面を作ってはいたが、結果的に無失点であるのは高く評価しなければならない。よく言われるように、決まりそうなシュートと決まったシュートは天と地の違いがある。決まりそうなシュートを何百本打たれようと負けることはないが、一本決められて負けることは当然ある。決まりそうなシュートは打たせても決めさせなかった、その技術をまずは評価しなければならない。惜しいシュートを評価するなら日本のFWだって十分評価に値することになってしまう。)だが、攻撃力はイタリアの方が上だろう。カウンターの切れ味、チャンスと見るや前線で一挙にプレスをかけてボールを奪いゴールするチーム全体の集中力、しかも複数の人間が得点できる能力を持つこと、どれをとってもイタリアの方が上。決勝トーナメント以降、フランスの得点能力は上がったがフリーキックとPKからを除けば、流れの中ではリベリージダンしか得点していないのではないか?フランスはブラジル戦でジダンのFKをアンリがフリーでゴールにたたき込んだが、あんな真似イタリアは絶対させないだろう。

予想;イタリア優勝。