経過報告1

先週金曜日やっと講義が終わり、集中読書中。まだ読まねばならない文献がたくさんある状態、というか、読むと、読んだ文献の4倍位読まねばならない文献が現れてきて、手に負えない状態…。12月頭に報告した際の見込みが非常に甘いものだったことを痛感させられる年の瀬。困った。

さらに文献を読み込んでいるせいで永井潜の思想はかなり明瞭になってきた。しかし、今回の企画は、ある人物の思想をただ細かく紹介してこの点に矛盾があったとかこの点に暗黙の前提があったとか指摘するとか、さらに言えばその思想が誰の影響によっているのか細かく調べるとか、あるいはその思想が他の人間の思想といかなる論争関係にあったのか細かく調べるとかいったこと――フーコー言う所の「諸観念の歴史」!――をしても、それだけでは‘何もしたことにならない’のがつらいところ。普通だったら、ある人物の学説のフォロー、ある分野の学説史のフォロー、論争のフォローで十分一本論文が出来上がるのに、それを押さえた上で、もう二山か三山先を目指せ!ってんだから、つくづく割りの悪い、CPの悪い仕事としか言いようがない。論文2,3本以上生産できる分の努力してやっと1本生産なんて、論文大量生産を至上命題にしている人間には、愚の骨頂といった所だろう。


(ちなみに、以上はあくまで私自身をアドレシーとする個人的な覚書/愚痴で、誰か特定個人をアドレシーとするものではありません。「怒られてる」「叱られてる」なんて考えすぎでございます。ていうか、どこをどう読むとそう思うか解りませんです、はい。)