キリンカップ2

日本vsパラグアイを見た。先発予想は最終盤の15分の予想だったみたい。最後の15分はほぼ予想通りのメンツとなった。CBを中澤に代えれば、今回の日本代表のベスト11だろう。(ただし、高原は全然ダメだった。走れない。ベンチ(多分、大熊)からゲーム中に「高原、休むなぁ!!、走れぇ!!」と怒鳴られてる始末。)

気になったのは、中村が試合後のインタビューで「前半はよかったが、後半は自分勝手なプレーに走って、連係が悪くなった」(大意)と言っていたこと。これは明らかに松井のことを言っている。

確かに前半、ボール支配率は高く、その中から中村の一発芸(スルーパス+ロングボール)でゴールを狙うことが出来てはいた。しかし、これはもううんざりするほど見てきた日本代表の姿ではないか?この程度のパスワーク+一発芸ではアジアでも勝てないということを嫌と言うほど見てきたではないか?(http://d.hatena.ne.jp/Zephyrus/20070726/1185435663)前半は、日本がこのやり方では勝てないという典型的なゲームパターンだった。もうこのパターンからは脱しなければならないだろう。もういい加減、「ボールはそこそこ回してますけど、勝てません」あるいは「ボール支配率は高かったんですけど、カウンターを食らって負けました」は止めたいだろう。だから、遠藤を外すべきだと言ったのだ。

後半、確かにパスワークは崩れた。そして中村の一発芸でゴールを狙うパターンも崩れた。中村はゲームの中心から外されてしまった。ゲームは中村のサイドではなく、松井+長谷部のいるサイドで延々と進行した。孤立していた中村は随分フラストレーションをためたのだろう。一言言いたくなる気も分かる。

しかし、それでも、「前半の方が良かった」ということはない。前半の日本代表を見て、「見飽きたプレーだ」と思った人間は多いのではないか?それに比して、後半松井と長谷部が入った日本代表に可能性を感じた人間は多いのではないか?松井の創意あるプレー、スピードに乗った突破、長谷部の長距離を走っての前線へのパワフルな飛び出し。これを評価しないで何を評価する?この可能性に賭けないで、日本の未来があるか?無論、パスワーク+一発芸を捨てろなどと言っているのではない。それを前提に先に進むには後半のゲームをちゃんと評価しなければならないということだ。少なくとも中村のように「前半はよかったけど・・・」などという認識は間違っていると思う。