日本vsオマーン

6月7日

1 - 1

負け試合。オマーンがPKを決めていれば日本は負けていた。暑さとかは理由にならない。そんなこと初めから分かりきっているし、相手も同じ。要するに、日本はオマーンにさえきちんと勝つことができない程度の実力ということだ。

なぜクソ暑いオマーンでも日本でするのと同じタイプのゲームをしようとするのか?なんでゲームの最初から「走り回ってパスを繋いで」のポゼッションフットボールをしようとするのか?BadConditionのゲームの入り方は守備重視だろうに・・・。まあ、オマーンが意図的に日本にボールを持たせていたということもあるし、日本としては体力のある早い内に得点して後は守ろうと考えていたのかもしれない。

しかし、問題は、そもそも、日本は「専守防衛+カウンター攻撃」という戦い方ができないということだ。なぜこれほど守備ができないのか不思議でしょうがない。日本は守備がダメということは何度も言ってきたが、なぜこんな単純なことができないのだろうということがたくさんあった。

前半、オマーンの攻撃パターンはミエミエで、日本の上がった両SB位置にロングボールを放り込む、あるいはカウンターを仕掛ける、という二つのパターンしかなかった。ところが、日本はこんなミエミエの攻撃を何度も何度も食らう。単に、両SBも二枚のボランチも同時に上がらず、一方のSBが上がっている時はどちらかが残る、片方のボランチが上がっている時は片方が残るという具合に、バランスを取ること、そして前がかりになっている時は、ゴール前で妙なパス交換してないでとりあえずシュートで終わること、といったことを気をつければいいということは素人でも分かる。

ところが、両SBと両ボランチが同時に上がってしまうということを何度も繰り返す。スピードに自信があればまだこれもありかもしれないが、先発の駒野、内田、遠藤、長谷部、誰がスピードが特別あるというのか?あるいはこのコンディションではそんなに走れないというなら、それを計算に入れて、守備のバランスを取るべきだろうに、これを選手自身が判断できない。

大体、特に、長谷部+遠藤の2枚ボランチは両方とも攻撃的で、バランスが悪い。長谷部も遠藤も前に出て、ボランチとCBの間に空白ができるという状態が何度もあり、その結果このスペースをオマーンのFW、MFにドリブルで突破される、そして、その後を、あるいはそれと並行して日本のボランチ、SBが走ってゆく(しかも、オマーンFWの方がスピードがあって、おいていかれる)という場面が何度もあった。日本は守備におけるCBとボランチの連係が悪いというのは私のような素人が見ても解ると思う。なんでこれを修正できないのか?

何度も言っていることだが、遠藤を外して守備的ボランチを入れるべきなのだ。どうしても遠藤をピルロのような攻撃的ボランチとして使いたいなら、もう一枚のボランチにはガットゥーゾ的な人間が必要だというのは明らかだ。だから、長谷部に代えて守備的ボランチを入れるか、長谷部を守備的ボランチとして位置づけるべきだ(そんなことしたら長谷部の魅力はなくなると思うが)。なぜこれを修正できないのか?

しかも、ボール回し(ボールキープ)を最優先しているため、ペナリティエリア外周にただ人数を投入して、たらたらボールを回す。走ることが伴わない上に、相手がほとんど全員守っているから、ちまちましたパスでは必ず、守備網に引っかかる。その状態でボールを取られると守備がCB2枚しかいないということも、これではカウンターを食いやすいということも、誰が見ても分かる。しかし、これが修正できない。ただ単純に(シュートにも結びつかない)パスを繋ぐ(ことに資源を投入しすぎているということがなぜ反省できないのだろう?「日本にはパスサッカーしかない」という思い込みが強すぎないか?

選手だけの責任ではない。なぜ監督が指示できないのか?(まあ、後半はSB位置のケアができるようになったんで、岡田が何か言ったんだろうが。)

(岡田の選手起用、選手交代にも疑問があるのだが省略。)

今回の試合は「それはプレスをかけるという行為というよりも、遠巻きに見るという行為と記述した方が適切ではないですか?」と尋ねたくなってしまうプレーのオンパレードだった。解説者(誰か不明)が松井の守備を評して、「いけそうもないところでも強引にいくのがいいですね」とか言っていたが、松井の方が正常なのだ。日本はそこそこできるパス回しの能力に比べて明らかに守備の能力が見劣りがする。恐らく、パス回しの訓練は小さい頃からたくさんしてきたが、相手からボールを一人、あるいは二人で奪う練習を積んでこなかったのではないか?日本においては、フットボールという概念があらゆる育成場面において歪んでいるのではないか?ボールを奪う能力はパス回しの能力に比べて評価されないのではないか?日本は、パス回しの能力はともかく、守備の能力ではアジアの中ですら普通の(あるいは普通以下の)チームに過ぎない。





とにかくフラストレーションのたまる試合だった。