癒着の構造

介護認定において要介護1が認定されると、行政組織に所属するケアマネではなく、事業者所属のケアマネが選任される。これは、事業者が行政から独立に介護支援方策を決定することが被介護者側の利益に適うから、もし行政組織内のケアマネが介護支援方策を決定すれば行政側の利益を優先する結果となるから、第三者的立場からの独立した判断が介護において必要だから、である・・・と思っていた。

しかしつい最近、現実は違うということを知った。

行政の判断に対して、事業者ケアマネは、被介護者家族に今回の申請を促したにも関わらず、その立場に立って、その立場を代弁して、一切弁明、反論などしない。よって、行政側が一方的に定義する概念が次から次に、その内容も不明瞭なまま、介護の全体組織に不案内な被介護者家族に強制される。なぜ、2時間一方的に、被介護者家族が、行政当局者2人にその不勉強を「指弾され」、「詰問され」ねばならないのか? なぜ事業者ケアマネは沈黙を守るのみで、代わって説明、反論してくれないのか?

無理もない。後日聞けば、事業者ケアマネは行政当局2人と昔からのお知り合い、とか。なるほど・・・。行政の機嫌を損じて事業者は活動していくことができない、と。

2週間後、その時の行政当局者から電話があった。「なぜ申請を取りやめたのですか?」。「何を言っているんだ? お前たちが2人がかりで‘取りやめろ’と婉曲的に、2時間、一方的に言い続けたからだろう」と言いたかったが、言えなかった。何しろ、ここは介護専門家の癒着が支配する場。場のレリヴァンスの決定権はこちらには与えられていない。下手に喧嘩したら、何をされるか分からない。

申請書類は全部無駄。書類揃えるのに一体どのくらい時間がかかったと思っているんだ?