お手元の商品は
有名ECで日本大手メーカーの時計を買った。
商品到着の翌々日検品したら、日付が動かない。一段リューズを引き出して動くはずだが、リューズは空回りするだけ。
仕方がないので、返品しようと返品ボタンをクリックすると、「この商品は返品できません。カスタマーサービスに電話連絡して下さい」と初体験のメッセージが出る。商品欄には「返品不可」の表示などはない。「返品できないってどういことだ?」と思いながら、表示された電話番号を見ると北海道。まさか日本語が上手く通じない消耗な会話をする必要があるのかと覚悟しつつ、電話すると普通の日本語が帰ってきた。
私「買ったばかりの時計、日付が変わりません。初期不良として返品したいです。」
CS「少々お待ち下さい・・・・・・・・・お待たせしました。この商品は返品できません。」
私「ええっ・・・動かないんですよ!明らかに初期不良じゃないですか!!」
ここから奇妙な会話になる。
CS「最後までお聞き願えますか?」
私「???・・・はい、いいですよ。」
CS「この商品は返品はできません。が、返金はします。」
私「は?」
CS「返金はしますので、お手元の商品はお客様の方で廃棄して頂けますか?」
私「廃棄?」
CS「はい。」
私「?・・・分かりました。」
CS「返金処理は即座に開始し、2~3日後には実行されます。よろしくお願い致します。」
私「はい、よろしくお願いします。」
通常の機械製品であれば、初期不良品は正常動作品への交換が基本。が、この大手ECは信じがたいことだが、返品もなしに返金である。いかなる経済合理性がここで働いているのだろう? まったく分からない。
が、かくて、結果として、私は、日付は変わらないがそれ以外は正常動作する、そう簡単には買えない額の新品時計を大手ECからプレゼントされたのであった。